滝や清流などの水流を撮影する際に長時間露光で水に流れを表現したいですが、果たして何秒露光すれば良いのかを試したくて、東京都檜原村にある払沢の滝に行ってきました。
露光時間を伸ばすためにNDフィルターを使用します。
今回は以前入手していた「K&F Concept 可変式NDフィルター」を使用します。
コンテンツ
K&F Concept 可変式NDフィルター
今回使用したNDフィルターはK&F Conceptの可変式NDフィルターです。
可変式なのでフィルターの外周をくるくる回すとフィルターの濃さが変わっていきます。
多くの可変式NDフィルターは最も濃くすると、クロス状にムラが発生する物が多いですが、このNDフィルターは「ムラなし」とうたわれている通りムラが少ない様に思えます。(他と試した訳ではないのであしからず)
減光効果がND2-ND32であるため、2 – 4 – 8 – 16 – 32 と5段分の減光が可能となります。それ以上減光させたい場合はさらにNDフィルターを重ね付けする必要があります。
購入してレンズに装着した時に気付いたのですが、NDフィルターを装着するとレンズフードが付けられません。
逆光、半逆光の撮影では光の入りぐらいを気にする必要がありそうです。
払沢の滝について
東京都檜原村にある日本滝百選に選出されている滝で、ご存知の方も多いのではないでしょうか?冬期には凍結することがあり人気のスポットです。
檜原村では50以上の滝があり、払沢の滝を含めて13の滝が滝巡りツアーとして紹介されています。
↑このパンフレットは滝ごとに☆☆☆で到達難易度がついているところが面白いです。
歩いて回るには距離があるので、マイカーもしくはバスを使用することになりそうですが、駐車場の場所、台数も限られている様ですので、起こしになる際にはこちらを参考にしてみてください。
長時間露光による撮影効果
当日は曇天でした。
久々の遠出撮影であることと他の観光客の邪魔にならない様にするためにあたふたしながら撮影したのでカメラの設定条件を合わせて撮影することを忘れていました。(機会があれば撮影したいと思います)
今回は露光時間による水流の効果比較としてご覧ください。
以下のパターンで比較します。
- 1/60秒露光(NDフィルターなし):2秒露光(NDフィルターあり)
- 2秒露光 (NDフィルターあり):4秒露光(NDフィルターあり)
- 6秒露光 (NDフィルターあり):30秒露出(NDフィルターあり)
1/60秒露光 vs 2秒露光
NDフィルターなしの滝の写真を撮っていなかったので山道途中にある人工堰の写真を比較します。(白飛び黒潰れは若干補正しています。)
どちらも100%表示で比較しています。

フィルターなしの1/60秒露光とフィルターありの2秒露光では水流の状態がかなり違うのがわかるかと思います。
NDフィルターを使う目的の一つが、この感じの表現効果を期待していたので非常に満足です。
2秒露光 vs 4秒露光
ここでは滝の落ち始める箇所を比較してみます。こちらも100%表示で比較します。

よーくみてみると若干4秒露光ではしぶき感が少なくなっている様に見えますが、2秒露光と4秒露光では効果にあまり差がない様に見えます。
6秒露光 vs 30秒露光
試しに6秒露光と30露光してみました。

若干、30秒露光の方がしぶき感が多い気もします。
流水の効果としてはあまり差がないきもするのでここまで長時間露光にする必要はないかもしれません。
まとめ
滝の落水や川の流水では2秒以上時間を長くしても変化はあまりないことがわかりました。
逆に露光時間を長くするとフレーム内にある木の枝が風に揺れて被写体ボケします。
露光時間は必要以上に長くせず最低限の時間で行うことが良い様です。(当たり前と言えば当たり前。。。)
水しぶきをどの様に表現するかによって、以下の3つのシャッター速度を考慮することで良さそうです。
- NDフィルターなしでのシャッター速度:オート →細かい水しぶきの水流
- NDフィルターありでのシャッター速度:2秒 →滑らかな水流
- NDフィルターありでのシャッター速度:4秒、6秒 →ここまでしなくても良いかも。。。
<余談>
スマートフォンで撮影している他の観光客に混じってガチカメラで撮影するに多少慣れてはきましたが、三脚を据えて撮影に没頭すると他の観光客の邪魔になることがあります。(気をつけていたつもりですが、ちょくちょく同行人に注意されてしまいました。)
皆さんも撮影マナーには十分注意して、自分にも周りにも気持ち良い撮影を心がけてくださいませ。